潮目やカケアガリを探して底を攻める。
春の乗っ込みにはシモリや藻場を探す。
磯釣りではグレを釣っていてチヌが釣れたり、反対にチヌを釣っていてグレが釣れたりと同じポイントで釣れることがよくあります。でも「磯のグレ、堤防のチヌ」といわれるように磯釣りでは本来チヌとグレは狙うポイントが違います。
磯のチヌは外海に面した潮がはじけるような場所より湾に面した潮の緩いところを好みます。また塩分濃度の薄い河口付近や気水域にも生息しており湾奥でも釣ることができます。
チヌはグレのように根に隠れてエサを狙うような魚ではなく、磯際や海底を回遊しながら甲殻類や海草を食べますので磯際やシモリ周り、カケアガリなどの比較的深い場所でよく釣れます。
春の乗っ込みには産卵のために海藻の茂った浅い場所によってきます。回遊してきた銀色のきれいなチヌが産卵のための体力を蓄えるために荒食いするため、この季節には海藻の間を狙うと釣果が期待できます。
チヌ釣りに限らず磯ではサラシが一級ポイント。
サラシ周辺の深いタナを狙ってみる。
サラシはチヌ釣りに限らず磯の中で一番に攻めたいポイントです。岩に当たった波が砕けてできる白い泡は酸素の濃度も濃く、その周辺にはエサになる生物が多いのでそれを求める魚が集まりやすい場所です。
サラシでチヌを釣る場合にはサラシの中を釣るのではなく先端や両側の切れ目を狙います。サラシの先端では仕掛けを投入したらウキを挟み込むように前後に撒き餌を打ち同調させるようにします。
またサラシの切れ目付近では底へ引き込む潮もよくあるので意外に早く仕掛けがなじむこともあります。深いタナになると思いますので5B程度のオモリを使って早くタナを取りたいですね。
チヌは一定の行動範囲で回遊することが多く、グレのように根に隠れてエサに飛び出してくる魚ではありません。シモリの周りやシモリの間などは回遊コースになっていることも多くシモリ周辺はチヌを釣る絶好のポイントになります。
こういう場所を釣る場合は根掛かりも起こりやすいのでハリスを1ヒロぐらいの短かめにして3B〜5Bのオモリを使います。ベタ底は根掛かりしやすいので底から1ヒロぐらいを釣る方がいいと思います。
シモリは磯の上から見ると周りの海の色に比べて白っぽく見えたりウス茶っぽく見えます。偏光グラスでみるとよくわかりますよ。
足下から払い出す潮は沖へ引かれて本流に当たり潮目ができます。潮目には撒き餌が溜まりやすく魚の集まりやすい場所になります。またこういう場所はなだらかな海底であったりカケアガリになっている場合が多く底のエサを食べる習性のチヌを釣るには狙い目になります。
潮の動きにくい若狭湾では比重の大きい撒き餌はあまり流れませんので潮目を狙って5B〜1号のオモリを付けた仕掛けを投入し、上から撒き餌をかぶせて打ってやれば自然に同調してくれるはずです。ただエサ取りが多い場合にはエサ取りを足下に集めておく必要がありますので、仕掛けを投げる前に足下にバラバラと撒き餌を撒いて足止めしておきましょう。
カケアガリでは根掛かりさえしなければ1〜1.5号のオモリを使い一気に沈めて仕掛けを這わせてやることもあります。食いが悪いときなどはこの方法が結構効くので試してみてもいいですね。
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