邪魔の入らない自由なフィールドで
自分の思いどおりにエギをシャクるという魅力!
エギングというのはエサを使わない釣りですからルアーフィッシングのカテゴリーに入ります。それにシャクるというテクニックはルアーでのジャークやトゥイッチと同様に、いかにベイトに見せかけて釣るかというものです。
ただし大きく違う点が一つあります。それはルアーやジギングで魚を釣る場合、基本的にシャクリながら巻き上げてくるのに対し、エギングの場合はシャクったらその分、その都度沈下(フォール)させるという点です。
アオリイカはほとんどの場合フォールする時にエギを抱きますので、シャクリでアピールしフォールで乗せるというのが基本になります。
磯際から誘い出したアオリイカがエギを抱く
その瞬間がボートエギングの醍醐味!
秋のシーズン初期から中期は、防波堤からのエギングと同じようにポイントにキャストして狙う攻撃的な釣りになります。
アオリイカの居そうなポイントにボートを流しそこから磯際や根の周りにキャストします。同じ場所にキャストして上層・低層とシャクり反応がなければ方向を変えて同じことを繰り返します。もしアオリイカが居ればエギに乗らなくても付いてくるのが見えたりします。それでも反応がなければ場所を移動しましょう。
キャスティングの仕方はあまり大きく振りかぶらず竿のしなりを利用して軽く投げます。そのときリールを指でサミングしておくと着水時に糸フケがあまり出ず後の動作がやりやすくなります。
着水後はカウントをとってシャクるタナをイメージしましょう。エギを買った時のパッケージに沈下速度が書かれていますので、必ずそれを覚えておいてカウントするようにしてください。
3.5号のエギの場合には3〜3.5秒/mが多いので5m沈むのに約15〜17秒かかることになります。
イメージしたタナに沈めたら糸フケをとってシャクリます。
シャクリ方は1段シャクリやアピール性の高い2段シャクリ、トゥイッチ等を用いてアオリイカにエギをアピールするようにします。フォール時には糸フケをとって手前にフォールさせるカーブフォールなども交えてアオリイカにエギを抱かせます。
このとき気をつけていただきたいのは、シャクリによってダートしているエギにアオリイカが抱きつく訳ではないということです。
ダートしているエギに興奮し、フォールしていくエギを抱きます。ですからフォール中は変な動きをしてアオリイカに警戒心を与えないようにしてくださいね。
この他シャクリ方にはいろいろなものがありますが、これらはエギングのテクニックとして数多くの専門的なエギングサイトで詳細に説明されていますのでそちらも参考にされたらいかがでしょう。
ボートから岸際や陸に向かってキャストした場合には、陸からキャストした時とは逆に手前に来るほど水深が深くなっていきます。シャクるたびに糸フケをとっていくと底を取れなくなってしまうことにもなりますので気をつけてください。
また風の強い日に糸フケができてシャクれなかったりエギがうまく沈んでくれなかったりすることがあります。エギは風上側に投げるのが基本なのですが流され方が早いとこんなことが起こったりします。こんなときには風裏になる場所を探したりエンジンの出力調整やシーアンカーで流れ方をコントロールしますが、それができない場合には残念ながら退散するしかありませんね。
ボート釣りにはアンカリングして釣る場合と流し釣りをする場合がありますが、ボートエギングの場合には根回りや磯際でアンカーが引っかかり取れなくなることもありますので、少し慣れは必要ですが流し釣りの方が良いと思っています。
魚探とボートコントロールが釣果を左右する!
10mを超える水深の場合は高根の周囲や平根周りをシャクる釣りになります。
そのため海底の様子や地形を知ることが必要で小型の魚探を使うことになります。そして魚探を使って得られた情報からアオリイカの居そうな場所を選び、ポイント上を流します。
このとき注意したいボートコントロールは次のようなものです。
さて釣り方ですが中オモリはボートのフチ等に置いておきます。エギを遠くへ投げ着水したら中オモリを手前に落とします。
中オモリが着底したらすかさずショックリーダーの長さに50cmを足した分を巻き上げるのですが、すかさず巻き上げないと根がかりの危険が待っています。
この状態でエギは海底から50cm上にあるということになります。
ロッドを海面と平行ぐらいに持ち10〜15秒ほど待った後シャクリます。
シャクリ方はエギングとは違い、ロッドを上へ持ち上げるようにタテに大きく一回シャクリます。このとき間違っても2段シャクリはしないようにしてくださいね。中オモリにエギが絡んでしまいますから。
シャクった後はすぐにロッドを戻して10秒ほど待ち、ラインが落ち着いたらまたシャクるというパターンを繰り返します。
この動作の中で時々待ち時間を長くしたり少し泳がせるなど変化もつけるといいようです。
アオリイカがエギを抱くとシャクったときにズシンときてグングン引きますのでアタリは明確です。
アオリイカのジェット噴射は強力で小さくても結構引きますので思わず興奮してしまいます。
春先の大型などは驚くほどのパワーを持っていますのでドラグは少し緩めにしておきましょう。シャクり上げたときに「ジジッ」と鳴るぐらいが理想的ですね。
また、エギを抱いたアオリイカはテンションをかけながら引いてくることも大切です。ラインが緩むとせっかくのアオリイカがエギを離してしまうこともあるからです。
取り込みは中オモリが海面から上がってきたら手でつかんで引き寄せ、ラインをたぐってタモで取り込みます。
このときうっかり中オモリを巻き上げてしまうとロッドの先を破損することもありますので注意してくださいね。
もう一つ中オモリを使ったエギングのトラブルとして、シャクっているときに中オモリが絡むことがあります。これはエギが沈みきってないときにシャクった場合や、シャクリが大きすぎるとき、中オモリのバランス・潮の加減などが原因として考えられます。
この場合にはまず待ち時間を少し長めにとりシャクリを小さくしてみる、それでだめなら中オモリを交換してみてください。
それでは頑張って爆釣をお楽しみください。